電気用品安全法とは
電気用品安全法とは一言で表すと『電気用品による障害及び危険の発生防止を目的とする法律』です。
1961年11月16日に公布されたこちらの法律は発令からすでに60年が経過しているかなり古い法律であり、通称は電安法となっています。
概要をもっと簡単に解説すると電気用品を製造以外に輸入や販売する事業主における手続きの仕方や罰則についてまとめた法律であり、電気用品の定義に該当している商品はこの法律にのっとって危険および障害の発生を防ぐ必要があります。
電気用品のカテゴリーについて
電気用品は法律によると『電気事業法にいう一般電気工作物の部分となり、又はこれに接続して用いられる機械、器具又は材料』というカテゴリーの『電気用品』と、『構造又は使用方法その他の使用状況からみて特に危険又は障害の発生するおそれが多い電気用品』というカテゴリーの『特定電気用品』と、『電気用品』には該当するが『特定電気用品』ではない『特定電気用品以外の電気用品』に分けられます。
もう少しわかりやすく解説すると私たちが一般的に活用している電気用品のうち安全上規制が必要なものが『特定電気用品』で規制がいらないものが『特定電気用品以外の電気用品』となるのです。
具体的には特定電気用品は電動式のおもちゃとか電気マッサージ器とか自動販売機などが該当し、特定電気用品以外の電気用品には冷蔵庫やこたつや白熱電灯や電気カミソリや音響機器などが該当します。
基本的には特定電気用品以外の電気用品のほうが多いのです。
電気用品安全法の歴史
電気用品安全法は1961年11月16日に公布されましたが改正施行されたのは2001年の4月1日です。
これ以前にその役割を担っていた電気用品取締法や電気用品試験規則と呼ばれるものがすでにありました。
電気用品試験規則が制定されたのは100年以上前であり手続きが煩雑であったため事業者側からは手続きが面倒といわれていたという過去がありますが、そこから大きな改訂を何度も行い2001年より電気用品安全法として改訂施行されたのです。
現在の経済産業省や総務省の前身である逓信省が制定した電気用品試験規則によって始まったといわれている制度ですが、昭和10年に逓信省が電気用品取締規則を制定したことで本格的に始まったという見解もあります。
ただし、こちらの電気用品試験規則が世間の実状に合わなかったために昭和36年に電気用品取締法が制定されたという過去もあるのです。
2001年4月1日の改正施行が大きかった
電気用品安全法が今の形になったのは2001年4月1日の改正施行が非常に大きかったのです。
この改正によって規制の哲学も事前規制から事後規制に変わり電気製品の分類名や表示に使っていたマークも変わりました。
先に紹介した『特定電気用品』などの電気用品が『PSE』という表記になったのものこのタイミングです。