ISO14119とは?
ISO14119とは、インターロック装置を製造し使用する際に当てはめられる規格のことです。
インターロック装置というのは、回転する切削加工機器や印刷機器、プレス加工機など、閉鎖環境を作るガードがない、もしくは開いている状態で、危険度の高い機械の運転を防止する装置のことです。
ISO14119ではこうしたインターロック装置の定義を行い、どんな機能を持ちどんな目的で使われるのかを明示しており、その上で装置の種類や区分をしています。
ISO14119の規定の中では、機械が動作していてガードが開放状態にある時には、機械自体を停止することを求めています。
動作している状態から機械のストップボタンを押してから、実際に動作が止まるまでの時間に合わせて、適切に可動部のガードロックがなされるべきことも指示しています。
こうしないと、ストップボタンを押したから大丈夫と機械類に触ってしまい、思わぬ事故を引き起こす可能性があるからです。
なんらかの事情や思惑があってインターロック装置を無効化することがないよう、その状況をできるだけ少なくする方法を提示しています。
こうしたさまざまな動きや状況に対応するべく、ガードパーツやインターロック装置を設計する基準がISO14119の中に織り込まれています。
また、企業が装置を選ぶ際にどのようにより安全性の高いインターロック装置を選択できるかも示し、そのためのポイントとなる条項を挙げています。
ISO14119の詳細
ISO14119規格は、さまざまな項目に分かれています。
たとえばインターロック装置はアクチュエータというパーツが中心的なものとなりますが、その機構によって装置をどのように分類できるかを示しています。
施錠できるタイプのインターロック付きガードの定義もなされ、実際に業界で使用される装置について、それぞれの特徴を知るのに役立ちます。
その上で、インターロック装置を機器にどのように取り付けるべきか、詳細に説明を加えています。
また、ガードが付いているとしても、どのようなことをすると危険度が増すかについて注意喚起を行っています。
より安全性を高めるために、ガードを解錠する場合に必要な機能についても定めており、さまざまな条件下での使用を想定した安全策を講じる助けとなります。
他にも、インターロック装置を新たに導入する際に、装置の選定基準やより安全性を高めるための選定方法についての説明が加えられてます。
現場でインターロック装置が追加された機械を操作したり、制御したりする際にすべき要求事項も取り上げています。
これにより開発者や購入者だけでなく、現場のオペレーターや管理者にも有益な情報を提供することになります。