EASA規格とは?

EASA規格は、EASAが定めている規格のことです。
EASAというのは欧州航空安全局のことを指し、EU全域で活動する合計2,000を超える航空会社の安全保障に関する管理をする組織です。
このアメリカ版はFAAと呼ばれていて、アメリカ内のすべての航空機の監視を行ったり、飛行に関するルールを定め、それが守られているかをチェックする役割を担っています。

EASAはアメリカよりさらに広く、多くの航空会社をその管轄下に置いています。
また、一つの国ではなくさまざまな背景を持つ複数の国が対象となっていますので、その対応する幅はより広いものとなっています。
こうした複雑な航空統制をするためには、厳格かつエリア内のどこででも通用するセキュリティー標準規格を用意する必要が生じました。
そこでできたのがEASA規格というわけです。

この規格は幅広い内容にわたっています。
主に航空機の製造やメンテナンス、運用に関する法律上のルールと安全基準の合致、安全を確保するための具体的な指針が含まれています。
同時に、航空機を製造し稼働させる前に行うテストの内容や証明書の発行基準、航空自体の型式の証明といった点も行っています。
こうした基準を統一することで、使用する航空機が異なるとしても、一定上の安全性を確保できます。

その航空機を操縦するパイロットについても、その認定基準や認定のための試験の策定なども含まれています。
こうすることで、航空業界全体の高い安全水準を維持できるようにしているのです。

EASA規格の詳細

EASA規格についてさらに細かく見ていくと、航空機の種類別に分かれていることが分かります。
たとえば、一般旅客を運ぶための旅客機と貨物機とを区別して、それぞれに飛行機の構造や運用手順を定めています。
また、ヘリコプターや水上飛行機、気球、飛行船などの一般航空機とは異なる構造を持つ機体についても、その認証テストの内容が定められています。

EASA規格では、こうした機体による違いによってパイロットの認定資格の区別もしています。
それぞれにおいて異なる実技試の規格を定めていて、操縦技術やトラブルの際の対応方法、管制官とのコミュニケーションなどについてのルールを熟知しているかを確かめることができるようになっています。

また航空機事態については、その製造プロセスの管理や必要な専門スタッフの内容、品質保証やトラブル時の対応ができるかのチェックなどの細かな項目を設けています。
これらのすべての項目をクリアしないと稼働させることができず、出来上がった機体をテストするだけでなく、製造工程にまでチェックが及んでいることも分かります。